寄稿 〜しじゅうがらの子育て観察記(作:姫野さん)〜

しじゅうがらの子育て観察記

しじゅうがらの子育て観察記(作:姫野さん)

  しじゅうがら"の子育て観察記
    平成20年春  観察者 : 姫野富雄
    巣箱は、DIY で作成した。

巣箱設置 シジュウガラ飛来

巣箱の設置場所:自宅の植木の中
環  境   :標高:約50m の丘陵地帯  近くに森が2箇所あり
日 付 "しじゅうがら"の行動記録
(カムフラージュの窓より観察と撮影)
3/8 巣箱の設置
ポールに縛りつけ(地面より約3mの高さ)
巣箱の穴の直径は”しじゅうがら”に最適の28mmΦとした。
3/14頃 小鳥の飛来
しじゅうがら・めじろ・すずめ が物色(”しじゅうがら”が巣箱を占有した)
3/14頃〜 営巣前の準備
オスは穴を体形に合わせようとつついて懸命にリフォーム。
穴のグルリに占有のマーキング(板をつついてぎざぎざにしている。)
非常に警戒心が強い。周辺に外敵がいないか神経質だ。
3/19頃〜 営巣にとりかかった。
巣の材料の運び込み。緑色の藻のような苔類を運んでくる。
抱卵に備え保温性の良い巣材料であろう。
4/1頃〜 産卵を始めた模様(卵の数不明)(そっと見守り巣箱の中を覗き見しない)
4/9頃〜 抱卵している模様 (ときどきメスの大きい糞をオスが運び出している。)(そっと見守り巣箱の中を覗き見しない)
4/23頃〜 一番最初のひなが孵卵したらしい。餌の豊富な時期に合わせている。
採餌と給餌で親鳥は大忙し (餌の虫は、木食い虫か)
半径100m以内の森へ飛翔し虫探し。この頃親鳥は痩せてきた。
外敵のカラスなどが近くにいると危険を感じ、巣箱に近寄らない。(退避行動)
5/1頃〜 元気の良いひなの鳴き声が穴から聞こえてきた(3〜4羽?鳴き声が異なる。)
親鳥は給餌で巣箱に入り出るとき、ひなの糞をせっせと運び出す。清潔好きな鳥だ。
巣箱の近くの松の木の枝間を飛び回り安全を確認して、巣穴へ直行するようになった。
オスの方が熱心に子育てしているように見受けられる。
ひなが食欲旺盛で親鳥の給餌が忙しくなり採餌は近場の50mあたりの木々の中から。
ひなが満腹のときは、餌運びはしない。ひなの昼寝と親鳥の休憩タイム?
5/6頃〜 ひな達は、巣箱の中でのさえずりがにぎやかになった。ときどき穴から顔を出す。
巣立ちに備え羽ばたきの羽音が聞こえる。
親鳥の採餌と給餌が非常に頻繁である。 
5/8 朝8:30  快晴
いよいよ巣立ちのときを迎えた。
最初の1羽が穴の外に出てきた。次々に出てきて全部で6羽が巣立ちした。
この間わずか5分だった。この巣立ちに立ち会えたことは幸運であった。
巣箱設置以来2ヶ月にわたり観察してきたが、今朝のすばらしい巣立ちの光景を見て、ひな達と親鳥の番(つがい)に祝福したい。
巣立ちー1 巣立ちー2

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