寄稿 〜橋本さんのアメリカドライブ旅行(その3)の紹介〜

橋本さんのアメリカドライブ旅行(その3)

2006年アメリカドライブ旅行

その3(オクラホマ州、アーカンサス州、テネシー州)

 アメリカ大陸のドライブ旅行は今回で5回目、今回の目的は以下の三つ。
@ ロッキー山脈国立公園でアスペンの黄葉を見て、舗装道路として世界一 の高地(標高3713m)のドライブ
A オールドルート66でまだ走破していない米国中央部のドライブ
B アメリカ音楽の聖地、メンフィスとナッシュビルでライヴに浸る

 ドライブルートはコロラド州から始まり、ニューメキシコ州、テキサス州、オクラホマ州 、アーカンソー州、そして最後にテネシー州を目指す。
 そしておまけのコンセプトとして、どうせ今回の訪問地域では美味しい食事にありつけない(米国で旅行者が良いレストランを見つけるのは至難の技?)と思われるのでコストーセーブも兼ねて食事にはお金を掛けない様にした。

 今回、AA(アメリカン航空)を利用、ダラスフォートワース空港はAAのハブ空港、広大な空港ビル間はスカイリンクというモノレールで連絡、違うビルなのにトランジット時間は1時間、デンバー行きに飛び乗ったときはフライト時刻を過ぎていた!

 今回の旅行ルートを Map に記入した。
                (Mapの中の数字は宿泊した日付)
6日目 10月8日(日)晴
  『オクラホマシティ→メンフィス』
                走行距離[475Miles]

☆ ひたすらIS40を東へ、ミシシッピ河畔のメンフィスを
                        目指して☆


 さあ今日は今回最長の450マイル超のロングドライブ、オクラホマシティは朝から天気が良い。今日からはルート66とは無縁、10時前には出発して直ぐにIS40に乗ってただひたすら東へ走る。地図で調べておいたレストエリアでの休憩、運転手交代、燃料補給というルーチンワークに近い運転は単調になるが周囲の景色は昨日までの荒野とは様変わりとなって豊かな樹木の緑が増えて目には優しい。オクラホマ州、アーカンソー州共にインターステートの制限速度は70マイルなのでオートクルージングの設定は制限1割程度オーバーの75〜80マイル以下に設定して走ると追い越し車線通行の他車のアベレージ並みで走れるので具合が良い。

    
    オクラホマシティ東50マイルの
    ショオイー(Shownee)付近のレストエリアで

 このあたりのIS40は適度な起伏もありヘンリエッタを過ぎチェコータ(Checotah)で給油した。アーカンソー州に入って直ぐにフォートスミス(Fort Smith)のレストエリアにはウェルカムセンターがある。建物の前の表示板にはその昔、軍隊の凱旋パレードがあったという風な内容だったがこの程度のことが書かれているのがかえって歴史的にもイベントが少なかったのかな?という連想をさせてしまう。建物の中に備わったコーヒーメーカーでフリーの熱いコーヒーを頂いてパーゴラに移動し昨夜ウオールマートで買ったパンやハムを食べて昼食とした。日なたは相当な陽射しなので周りの緑の中に沢山点在しているパーゴラの下での食事は涼しくて快適だ。目の先の緑の合い間から見えるIS40には日曜日の午後ゆえに自宅へ帰宅するのかキャンピングカーなどが東へ急いでいる。

    
     花が綺麗なレストエリア(フォートスミス)


リトルロック(Little Rock)の先のレストエリアではこれから都会(メンフィス)を走るパワーを蓄える為にと思って日陰を探して駐車する。車のシートを倒すと直ぐに眠れるのは矢張り疲れているからかも?午睡を取ってから再度スタートする。もうこのあたりに来ると側を走る車のナンバーにテネシーが増えてくる。

 やがて人家が増え、更には大都会の雰囲気が漂ってきたら大きな橋が現れる。そのミシシッピ川の鉄橋を渡るともうそこはメンフィスのダウンタウンだ。

 日曜日の夕方近く、斜めからの陽射しがぎらつく中、IS40からダウンタウンへの道路に下りる。ネバーロストはまたもやピンポイントで設定したコンフォートイン・ダウンタウンを指示したがそこは機械?、入口と反対側の道路際だった。空き室があるというのでツインルームを頼んでチェックイン。ゲストカードでゲートを通過、ヨシが心配していた地下のカーポートに駐車したが、意外にも明るく、犯罪のおきそうな気配は無いのでひと安心。12階の部屋はミシシッピ川に面していてまさに夕陽が川の向こうの空に沈むところだった。

    
      ミシシッピ川の夕陽(メンフィス)

 さあダウンタウンへ、夜の町歩きを怖がったヨシを説得、二人で夕闇迫るフロントストリートをダウンタウン目指して歩き出した。メンフィスいちの繁華街であるビールストリートには人通りの少ない道を歩かねばならない、早くお店に入ってしまいたいヨシの意見もあり、手前の通りでバンド演奏をやっていて割合に客が多そうなナイトパブに入る。店の名前が“Huey's”という。10年以上前に一斉を風靡したバンド、ヒューイ&ルイス並みの演奏を期待して入った。次のステージまでに食事だ。ここのチリビーンズはこれまでのアメリカで最高の味だった。ねっとりとコクがあって所謂、うずら豆の味がせず、まるで良質なビーフシチュウの感じだ。9時くらいになって警察官が3人店内に入ってきて着席、夜間パトロールに備えてのことだろうがライブハウスで夜食とはいかにもアメリカ的? 

 ヨシの進言もあって9時半には店を出た。ヨシが前を歩く白人のあとをついてホテルに帰ろうという。街路灯が点いている路面電車の路は明るくとても犯罪など起こる気配もしないのだが・・。当夜は久々に飲んだのでぐっすり眠れた。

    
    メンフィスのダウンタウンの
       ライブハウスレストラン(ヒューイで)
データ)
◎オクラホマシティ 9時50分 ⇒ チェコータ(11時50分)⇒ フォートスミス・昼食(13時〜13時50分)⇒ メンフィス コンフォートイン(18時)
◎モテル:コンフォートイン ダウンタウン メンフィス $84.99AAAレート)
       1Room 2Beds
◎夕食:ヒューイ (フレンチフライ、フィシュ&チップス、チリ、バーボン、スカッチ他)                          $45.66

7日目 10月9日(月)晴
  『メンフィス→ナッシュビル』
             走行距離[215Miles]

☆ テネシー州、音楽の2大都市 
            ♪メンフィスからナッシュビルへ♪☆


 今日はドライブ距離が少ないので午前中はメンフィス観光にした。

    
     ザ・ピラミッドが見えるミシシッピ河畔

 ミシシッピ河畔には観光案内所があり、中にはBBキングとエルビスプレスリーの巨大な像が建っている。触れてはいけないとの注意書きがあったがBBキングの像に軽く触れただけでけたたましいアラームが静かな館内に鳴り響いた。

       
       エルビスプレスリーの像
           (メンフィスの観光案内所)

       
       80年の歴史を感じるオルフェウム劇場
           (ビールストリートの西側)

    
    ビールストリート(メンフィスのダウンタウン)

 いよいよお目当てのビールストリートへ行った。この通りは禁酒法時代の密造酒、地下賭博場で有名らしいがなんと言ってもブルース発祥の地のイメージが強い。この時間でも夜の喧騒が髣髴できそうな派手なディスプレイが賑やかな街並だ。街角のエルビス像は観光案内所の像よりは小さいが躍動感がある。

     
     ビールストリート街角のエルビスプレスリー像

 ビールストリートでは先ずロックンロールミュージアムに行った。ロックの歴史的展示物が陳列されているとのことで入場料$9はちと高いと思ったが折角来たので入る。ここは観光スポットらしくどこから湧いたのか?観光客もちらほら、携帯端末を渡され各コーナーの前に立って該当番号を入力するとイヤホーンからは英語の解説が、日本人はそれらを翻訳した、まさに書物というべき重くて装丁の立派な本持参で見て回る。まともに各コーナーの音楽を聴いて回ったら2時間以上はかかりそうなので適当にとばす。プレスリーの衣装等もあり、ここはロックマニアの人には良いだろう。

ミュージアムの目の前のビルがギブソンギターの本社だ。ここも抑えておかねば、と入場する。受付嬢の背面には8m以上もあろうかという大型のレプリカギターがどんと構えていた。館内ツアーもあるそうだがギター好きにはたまらない場所だろうと思う。

    
     ギブソンギター工場・本社(メンフィス)

       
       ギブソンギター本社受付(メンフィス)

 メンフィスでの観光をコンフォートインのチェックアウト時間の12時近くまで楽しんでいよいよ最終目的地のナッシュビルに出発した。

 今日もIS40で東へ、自分では意識しないが身体が要求するのか?次々に現われるレストエリアでは必ず休憩となった。昨日までは大体制限速度の10マイル超程度で追い越し車線を走っていたが今日はノンビリと70マイル程度での走行車線主体でドライブしたので距離の割には時間がかかり夕方5時前、帰宅する車で大混雑のナッシュビルに到着した。

 ダウンタウンに近いホテルは高いがその中で割合リーズナブルなモテルとして決めていたホリデイイン・エキスプレス・ダウンタウンに空き室があった。小奇麗な部屋からはダウンタウン側が見える。さすが州都、ナッシュビルはメンフィスより落ち着いたリッチな雰囲気だ、ビル群の中でひときわ高く、まるで天空に二本の角を突き出しているようなベルサウスのビルが印象的だ。

 夕刻、待ちに待ったナッシュビルのダウンタウンへ夕陽を背に下っていく。さすがのヨシもこの町の雰囲気では犯罪の匂いがしないのか何も言わなかった。

    
     ナッシュビルコンベンションセンターの
           サインボードとベルサウスビル

    
     ストリートミュージシャン(ナッシュビル)

 カントリーアンドウェスタン(C&W)のメッカだけ有って、街角にはテンガロンハットでギターを奏でるミュージシャンが何人もいる。夕食も兼ねてライブを聞こうと、先ず有名なグランドオールオープリーへの登竜門の店といわれるトゥーティーズ(Tootsie’s)に入った。雰囲気は最高だったが既にテーブルは満席なので、直ぐそばのロバーツ(Robert’s)に入った。ここもそれなりに有名なC&Wのライブハウスだが食事が出来るので幸いだった。この夜はジョン・イングランド&ウェスタンスインガーズと言うバンドのライブがあった。昨夜のメンフィスの下手なバンドのこともあり心配したが全く問題ないグループだった。箱ベースの音が心地よく、特にフィドル(バイオリン)のオジサンがやけに上手くC&W嫌いのヨシでも感心していた。オリジナルよりコピーのほうが上手く「オールオブミー」などのフュージョンっぽいものからトラディッショナルなカントリーの「コールドコールドハートやオレンジブロッサムスペシャル」などを演奏していた。特に1959年のヒット曲、ジョニーホートンの「ニューオリーンズの戦い」の時は場内のお客が手拍子の盛り上がりで最高の気分だった。

 何はともあれナッシュビルでウェスタンのライブを聞くのが40年来の憧れだったのであるからすっかり満足、鼻歌交じりで店を出た。9時過ぎのダウンタウンはまだまだ宵の口、人通りが多く喧騒の真っ盛りだった。

    
     ロバーツ(ナッシュビルのライブハウス)で
(データ)
◎メンフィス 12時00分 ⇒ ジャクソン手前のレストエリア(13時45分〜14時20分)⇒ タイドウェルのレストエリア(16時)⇒ ナッシュビル ホリデイイン ダウンタウン(16時50分)
◎モテル:ホリデイイン エクスプレス ダウンタウン ナッシュビル
                  $107.00AAAレート)
       1Room 2Beds
◎夕食:ロバーツ (フライドマッシュルーム、ホットドッグ、ワイルドターキー他)                          $25.00

8日目 10月10日(火)晴
  『ナッシュビル→リンチバーグ→ナッシュビル』
               走行距離[165Miles]

☆ 昼はジャックダニエル蒸留所、
              夜は♪グランドオールオープリ♪☆


 ホリデイイン・エクスプレスは都会だけあって今回の旅行で一番落ち着いた雰囲気の食堂がありエクスパンデッドコンチネンタルブレックファストをゆったりと食べられた。予定では今日はナッシュビル近郊でゴルフのつもりだったがヨシから草臥れているから勘弁して、と言われたので近郊の観光地としてテネシーバーボンの代名詞とも言われるジャックダニエルの本社工場に向け10時過ぎに出発した。IS24から231号線に入りシェルビービル(Shelbyville)へ、更に州道82号線を走る。矢張り田舎道はノンビリしていて良い。ただ集落に近づくと30マイルに制限されるが、これも慣れてくるとイライラしなくなるから不思議だ。

 恐ろしげな名前のリンチバーグ(Lynchburg)はまさにジャックダニエル蒸留所をメインとした小さな観光地になっている。蒸留所見学の入場料は無料、バスに乗って工場にツアーに行く。有名なだけあってここは日本のワイナリー程ではないが観光バスが来てるくらいなので混んでいる。ここは日本人観光客も多いのだろう、見学時間待ちの間に利用できる案内用パソコンが数台あり、その案内画面に日本語が独、仏、伊、西と共にあるのはどこと無く嬉しいものだ。

    
     ジャックダニエル蒸留所(リンチバーグ)
 
 お決まりの工場見学だがジャックダニエルが発見したと言う岩陰の水源には清涼な水が流れており、さもありなん、という感じだった。
 1時間ほどの観光の最後に出来たてのバーボンを飲めると期待したがそんなに甘く?は無く、コップ一杯のレモネードを振舞ってくれた。

    
     ジャックダニエル像と彼が見つけ
       バーボンを開発したと言われる岩陰の泉

    
    ジャックダニエル・バーボンウィスキーの前で

 ナッシュビルにはさっき来た道を戻る。途中で車が何台も停車している。案の定、スクールバスだ。いつも思うがアメリカの道路運行制限は厳しい。警察官並みの権限?の工事会社の連中は過剰に慎重で工事が完全に終わり通行可能と思われる時でも15分待ちは少ないほうで、今日のスクールバスでも子供が既に降車終了、遠くのほうを歩いているのに交通管理のオバサンは5分近くも待たせる。これもアメリカズウェイなのかも?

 ナッシュビルの市街地を回って午後4時頃には予約済みのホリデイイン・エクスプレス・エアポートに到着チェックイン後、早速グランドオールオープリーハウスのあるミュージックバレーに向かい、程なく到着。

 オープリーハウスは80年前から始まり今でも全米向けラジオの最長寿番組のカントリーアンドウェスタン(C&W)ショウが開催されるステージで4000席以上の客席を有し世界最大級とのこと。高校生の頃にFEN(極東放送)から流れてくる放送を聴いていた頃の録音ステージの場所とは違うが流石にC&Wの殿堂に相応しくなかなか威厳ある建物だ。

 7時開演、6時20分から入場とのことなので、時間潰しにナッシュビルの名物の巨大ホテルのゲイロード・オープリーランド・リゾートに行く。

    
     水際のレストラン
      (ゲイロードオープリーランドリゾ−ト)

 ホテル全体が15階建てのアトリウム内に納まっており、内部にはホテル、コンベンションセンターのみならず船が行きかう水路やレストラン、ショップが数多くある。中途半端な時間なので軽食として食べたポーク(Pulled Pork)の柔らかさと味は最高だった。

    
     開演前のグランドオールオープリーハウス

    
     トリで演奏したジョーニコルスのステージ

 夕闇迫るオープリーハウス殿堂前は木々の間にオレンジ系の灯りが点き、出店で売っているスコッチグラスを片手に談笑する人達がいたりして今夜のショウ開演間近の雰囲気をかもしだしている。ステージは8組が出演、持参したムービーで撮影していたら突然、ダークスーツで白髪の紳士から止める様、静かに注意された。流石に伝統ある場、係員も正装していて格が違うみたい。ステージの音響効果は素晴らしくバスドラムとベースの相乗効果で迫力がある。2時間のステージだったがあっという間に終わった。ホリデイイン・エキスプレス・エアポートに到着した頃にはこの旅行で始めての雨が降り出していた。それにしても今日まで各地で天気が続いたものだ。
(データ)
◎ナッシュビル ダウンタウン 10時10分 ⇒ リンチバーグ ジャックダニエル 蒸留所ジャク(11時35分〜14時45分)⇒ ホリデイインエキスプレス エアポート
(16時)⇒ オープリランド(17時〜21時30分)⇒ 
 ナッシュビル ホリデイイン エアポート(21時45分) 
◎モテル:ホリデイイン エアポート ナッシュビル $95.00AAAレート)
       1Room 2Beds
◎ グランドオールオープリー入場券  $40×2名
◎ 夕食:Cork’s BBQ (プルドポーク、ベイクドビーンズ他)$13.00

9日目 10月11日(水)晴れ時々曇り
『ホリデイイン エクスプレスエアポート →ナッシュビル国際空港 →
   ダラスフォートワース国際空港 → 成田国際空港』
                  走行距離[2Miles]

 アメリカ最後の朝、起きたときは既に昨夜からの雨が上がっていた。最後までついている、このモテルは空港に近いせいかビジネスマン風の客が多い。レストランも落ち着いてブレックファストを食べられる。

 ナッシュビル空港のレンタカーリターンは分かりやすく、かつ空港ビルに至近の距離だ。ハーツの係員にトランクに残ったビールをあげる、と言ったら嬉しそうな表情をしていた。レンタカーの総額料金は保険料の他、乗捨て料:$300、ネバーロスト:$35×8日込みで合計$970程度の精算だった。

 今回のドライブ旅行は2,200マイル(3,500km超)のロングドライブ、無事故で終わったことを、ある時はナビケーター、またある時はエキストラ・ドライバーをしてくれたヨシと二人で互いに感謝・安堵した。

 

     (Mapの中の数字は宿泊した日付)  (Map拡大)
 
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